大気測定

大気測定

概要

大気汚染防止法及び各都道府県条例等では工場・事業所からの排出又は飛散する大気汚染物質について以下の通りに排出基準等が定められております。
1. 一般排出基準として国が定めている基準
2. 各都道府県等が条例によって定める基準
3. 特別排出基準として大気汚染が深刻な区域において、新設されるばい煙発生施設に適用される基準
4. 総量規制基準として大規模工場に適用される工場ごとの基準
※排出基準には量規制・濃度規制・総量規制(工場単位で排出量を規制)の適用があります。

測定対象項目(大気汚染防止法)

ばい煙 燃料、その他の物の燃焼に伴い発生する物質硫黄酸化物、ばいじん(熱源に電気使用含む)燃焼・合成・分解の処理に伴い発生する物質窒素酸化物、カドミウム及びその化合物、塩化水素、塩素、弗素、弗化水素及び弗化珪素、鉛及びその化合物
有害大気汚染物質 人の健康を損なう恐れが有り、未然防止の観点から定められている物質
ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン
特定物質 合成・分解・化学処理に伴い発生する物質アンモニア、弗化水素、シアン化水素、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、塩素、メタノール、硫化水素、燐化水素、塩化水素、二酸化窒素、アクロレイン、二酸化硫黄、ピリジン、二硫化炭素、ベンゼン、弗化珪素、フェノール、硫酸(三酸化硫黄を含む)、クロルスルホン酸、ホスゲン、二酸化セレン、臭素、黄燐、三塩化燐、ニッケルカルボニル、五塩化燐、メルカプタン
粉じん 破砕・たい積等により発生及び飛散する物質一般粉じん、特定粉じん(石綿)
ダイオキシン対策法 塩素系(コプラナーPCB等)、臭素系ダイオキシン類

有害大気汚染物質対策の推進

低濃度であっても長期的な摂取により健康被害の生じるおそれがある物質です。該当する物質として234種類、そのうち特に対策に取り組むべき優先取組み物質として22種類があります。

アクリロニトリル、アセトアルデヒド、塩化ビニルモノマー、クロロホルム、クロロメチルメチルエーテル、酸化エチレン、1,2-ジクロロエタン、ジクロロメタン(※1)、水銀及びその化合物、タルク(アスベスト様繊維を含む)、ダイオキシン類、テトラクロロエチレン(※1)、トリクロロエチレン(※1)、ニッケル、砒素、1,3-ブタジエン、ベリリウム、ベンゼン(※1)、ベンゾ「a」ピレン、ホルムアルデヒド(※1)、マンガン、六価クロム
※1は神奈川県生活環境の保全等に関する条例で排出できる濃度があります。

揮発性有機化合物・金属等の測定

揮発性有機化合物 アセトン、イソアミルアルコール、イソプロピルアルコール、エタノール、キシレン(※1)、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メチル、シクロヘキサノン、スチレン、セロソルブアセテート、1,3,5-トリメチルベンゼン、トルエン(※1)、ブチルセロソルブ、n-ヘキサン、メタノール、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン…etc
※1及びフェノールは神奈川県生活環境の保全等に関する条例で排出できる濃度があります。
各種金属類排ガス測定 アルミニウム、クロム、セレン、タリウム、タングステン、ナトリウム、ニッケル、バナジウム、ひ素、ベリリウム、マンガン、水銀、鉄、銅…etc
半導体製造等用特殊材料ガスガス測定 シラン系・ヒ素系・リン系・ホウ素系・ハロゲン化物…etc

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サンプリング風景(ガスメーター) 排ガス中の窒素酸化物測定(化学発光式)

対象施設

【ばい煙発生施設名】
ボイラー(含小型ボイラー)、冷暖房機、ガスタービン、ガス機関、ディーゼル機関、ガソリン機関、水性ガス又は油ガスの発生の用ガス発生炉、加熱炉、焙焼炉、焼結炉、煆焼炉、金属用の溶鉱炉転炉、平炉、溶解炉、加熱炉、石油製品用加熱炉、触媒再生塔燃焼炉、溶融炉、窯業製品用の焼成炉、乾燥炉、廃棄物焼却炉

【その他施設名】
充てん塔、ジェットスクラバー、スプレー塔、噴霧塔などの各種排ガス洗浄施設
燃焼法式(直接燃焼・触媒酸化)、吸着法式の有機系排ガス処理装置
局所排気設備(塗装ブース)
集塵機、粉じん処理設備
ガスタービン、ガス機関、ディーゼル機関用脱硝設備

ばい煙発生施設、特定粉じん発生施設、一般粉じん発生施設の設置、構造の変更時はあらかじめ都道府県知事に届け出が必要となります。

施設の性能測定

<入口、出口側における対象物質の集塵率・処理効率の測定>
局所排気設備(塗装ブース)
集塵機、粉じん処理設備
ガスタービン、ガス機関、ディーゼル機関用脱硝設備等